生前整理ではお金の整理も重要! 生前整理はモノの片付けだけじゃない

貯金箱の画像

生前整理で持ち物を処分したり片付けることはあっても、お金の整理についてはなんとなく後回しにしてしまう。という方は意外と多いのではないでしょうか。

しかし、自分にとっても、残される家族にとっても、生前整理でモノやお金を整理しておくことはとても大切です。

自分が元気でしっかりしているうちに、自分の財産を把握し、今後に備えて整理しておけば、安心して老後の生活を送ることができます。さらに、財産についての記録がきちんと残されていれば、ご家族の不安や負担を少なくすることができるはずです。

「生前整理でお金を整理する」ということについて、詳しく見ていきましょう。

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目次

生前整理で資産の整理をすべき理由

生前整理で資産の整理をする目的は、2つあります。

①老後の生活を支える資産の額を把握する
②自分に万が一のことがあったときに備えて、資産を記録する

①資産の額を把握する

今現在、自分がどれくらいの資産を持っていて、老後に使えるお金はどれくらいあるのか。はっきりわかっていますか?

意外と、「なんとなく、これくらい」「これくらはあるかも」といった、曖昧な数字で把握している方が多いのではないでしょうか。
老後の生活を安心して送るためには、今の資産額、この先予定している支出をしっかりと確認し、老後の生活を支えるために使える資産の額を明確に抑えておくことがとても大切です。
そうすることで、老後の生活設計を立てることができます。

②資産を記録する

自分に万が一のことがあったとき残された家族が困らないよう、資産の状況を記録しておきましょう。

もちろん、口座ごとの正確な数字を記録するということではありません。

どの金融機関に口座をもっているか、年金や収入の振り込み口座、支払いに利用している口座などの情報を記録しておくことで、必要な手続きをスムーズに行うことができます
そのために、生前整理で資産の整理をしておくことが大切なのです。

お金の管理や整理は年をとってからでは困難!

高齢の女性の後ろ姿の画像

自分が所有する資産をしっかりと管理することは、簡単のように見えて、実はなかなかやっかいです。

なぜなら、多くの人が、さまざまな種類の銀行や証券会社、保険会社など複数の金融機関を利用しているからです。

いくつもの銀行口座を持っていてそれぞれにお金の出入りがあったり、定期預金や積立預金があちこちの口座に貯まっているという方は多いのではないでしょうか。手元に通帳があったとしても、すべての口座一つひとつの残高を把握することはけっこう大変です。
金融資産以外に不動産や貴重品、骨董品などの資産がある場合は、もっと大変ですね。

また、ネットバンクやネット証券を利用している場合はネット上にしかデータがないため、一つひとつログイン(サインイン)して残高を確認しなければなりません。なかなか面倒ですよね。

果たして、まだ元気でしっかりしている今でさえ困難なお金の管理を、年をとってからも同じように行うことができるでしょうか?

年をとって視力が落ちれば、パソコンの操作や、細かい数字を見ることが難しくなります。
たくさんの口座の暗証番号を、間違えずに覚えていられないかもしれません。

そうなってしまう前に、自分の資産を整理し、自分に万が一のことがあった場合に遺族に伝えなければならない大切な情報を記録しておく必要があるのです。

生前整理は資産を整理するベストなタイミング

老後のための資産の整理は、早めにやっておくことが大切です。
しかし、早めにとはいっても、どれくらいのタイミングで行うべきか迷ってしまいますよね。

そこでおすすめしたいのが、「生前整理を行うときに、資産の整理も一緒にやってしまう」方法です。

生前整理で家を片付けるときに、資産の整理も一緒に済ませると決めてしまえば、いつやろうか迷う必要も、そのうちやろうと先延ばしにしてしまうこともありません。

老後のための資産の整理をスムーズに終らせるには、時期を決めてしまうことが一番のポイントなのです。

家を片付けるときが資産の整理に適している深い理由

通帳とハンコの画像

家を片付けたり断捨離をするタイミングは、資産の整理を始めるのに最適な時期だと言えます。

なぜなら、家の片付けをすることで、家のあちこちに保管されている通帳やハンコ、金融機関との契約書類、保険の契約書といった重要な書類を全て集めることができるからです。

貴重品の保管場所にしっかり管理しているという方もいらっしゃるでしょうが、ちょっとした書類やハンコなどが別の引き出しに入っていたり、通帳が複数の場所に保管されているというケースは意外と多いのです。
そうなると、いざ、資産の整理を始めようと思っても必要な書類や通帳などが揃わないため、なかなか、作業を始めることができませんよね。そうなると、お金に関する整理はついつい後回しになってしまいます。

だからこそ、家中の荷物を整理して片づけるタイミングが、資産の整理をするのに適しているのです。

もちろん、荷物が部屋中に散らばっているときに通帳やハンコなど重要な書類を扱うことはおすすめできませんし、断捨離の真っ最中に貴重品を出しっぱなしにしてしまうと、間違って捨てられてしまう危険があるので注意が必要です。

ですので、資産の整理は、家の片付けが終わってからスタートする方法がおすすめなのです。

資産の整理は家の片付けが終わってからスタート

家の方付けから資産の整理までの、作業の流れを見ていきましょう!

基本的な流れとしては、家の片付けを先に進めながら、資産の整理に必要なモノの場所を確認していきます。その後、片付けが一段落したあとで資産の整理を始めるという手順になります。

家の片付けから資産の整理までの作業の流れ

①家の片付けを始める
②資産に関するモノの置き場所を把握する
③家の片付けが一段落したら、資産の整理を始める

①家の片付けを始める

先に、家の片付けを始めましょう。

断捨離、模様替え、リフォーム、場合によっては、住み替えなども検討するケースがあるかと思います。大掛かりな片付けの場合は、家中のモノを整理することになるので、家中に散らばった大切な書類や貴重品の置き場所を確認するチャンスです。

普段ほとんど開けないような引き出しや、書類の山を片付けていく中で、思いがけない場所から、大事な書類が見つかるかもしれません!

②資産に関するモノの置き場所を把握する

家中のさまざまな場所を片付けながら、通帳やハンコ、お金に関する書類、貴重品などの置き場所を確認していきましょう。

もし、片付けで今までの保管場所がなくなってしまうような場合は、一時的な保管場所を用意しておくとよいですね。
ただし、断捨離に紛れてうっかり廃棄処分してしまったり、目につきやすい不用心な場所に置いてしまわないよう気をつけましょう
リフォーム工事などで、家の中に不特定多数の人が出入りする場合は特に、保管場所について注意が必要です。

③家の片付けが一段落したら、資産の整理を始める

家の片付けが一段落したところで、資産の整理を始めましょう

片付けをしながら、通帳や大切な書類、貴重品の置き場をすべて把握できているので、スムーズに資産整理の作業を進めることができるはずです。

家の中が片付いているので、このタイミングに、貴重品の管理場所や管理方法を新しく決めるのもいいですね。

資産整理でやるべきこと・注意点

資産の画像

では、資産整理で行う具体的な作業について見ていきましょう。

家の片付けをしながら置き場所を確認した貴重品(通帳や大切な書類など)を元に、現在自分が所有している資産の全体像を把握します。
大まかな金融資産の額、不動産やさまざまなかたちの財産とおおよその資産価値、さらに、今後予定している支出についても確認し、これらの情報を記録しておきます。
このとき、自分以外の人が見てもわかるように、資産情報を記録することが大切です。

ただし、金融機関の口座番号や暗証番号などの重要な情報は書いてはいけません。これらの重要な情報は、遺書など、厳重に管理されている場所に記録しておきましょう。

資産情報を記録した手帳やノートは、安全な場所に保管します。エンディングノートを作成している場合は、エンディングノートに書いておく方法がおすすめです。

資産整理で情報を記録する際の注意点

・自分以外の人が見てもわかるように記録する
・口座番号や暗証番号などの重要な情報は書かない
・記録した手帳やノートは安全な場所に保管する
・エンディングノートに書いておく方法がおすすめ

まとめ

家の片付けを通してモノの置き場所を確認し、その後、資産の整理を行うという作業の流れをご紹介しました。
生前整理で資産の整理をすべき理由、そして、家の片付けのあとで資産の整理を始めるべき理由をご理解いただけたでしょうか。

生前整理で、暮らしやすい生活環境を整え、資産をしっかりと整理しておくことで、安心して老後の生活を送ることができます。

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